塩分チャージタブレッツ
プロジェクトストーリー
タブーへの挑戦。
「タブレット製造に、食塩を使うことはご法度」。それが、業界の常識でした。食塩を押し固めるときに、粉が生産設備の隙間に入り込み、故障に繋がってしまうのです。また、お客さまの満足感向上のために、一粒あたりの重量感をできるだけ増やしたかったのですが、塩分摂取量を増やそうとすると塩味がきつくなってしまうだけでなく、タブレットが固くなってしまい噛み砕けなくなってしまう課題も抱えていました。業界ではタブーとされてきた食塩問題を解決できなければ、製造することすらできません。かといって、あきらめるという選択肢も、ありません。タブーを超えるしかない。ありがたいことに、カバヤ食品の開発には挑みたがりなメンバーが揃っています。上司も、自由に自分たちのアイデアで考えていいというお墨付きももらっています。常識を、はみだす挑戦が始まりました。
焼き菓子に見つけた、突破口。
メンバー各自でソリューションを探しているなか、たまたま焼き菓子の検討素材としての岩塩が目に入ったんです。そのとき「これだ!」と。設備の隙間に塩が入り込むのは、塩の粒が小さいから。だったら、粒の大きな食塩を使えばいいという発想に至ったのです。食塩を大粒の結晶塩にして機械への入り込みを少なくすることで、製造の問題は解決できる。もうひとつの重量感の問題。これは食塩を増やすのではなく、キャンディチップを使うことで品質を向上させることに成功したのです。答えが分かってみれば単純ですが、当時は画期的な発見となりました。実際、塩分チャージタブレッツの開発前は「本当に大丈夫なの?」という不安な声が大多数でしたから。不可能なんて、ない。できる、できないではなく、やるかやらないかだけなんだと、このプロジェクトで学びました。改良は今も続いていて。ひとつは機能強化。もうひとつは、さらなる食感の改善。すでに常識やぶりな品質です。ハードルは高いですが、今回もきっと成功させてみせます。
インタビュー
入社理由は?
若手に任せてもらえる環境や、人を大切にする社風があっている思い入社を決意しました。
どんな仕事?
商品の品質開発を担当しています。クッキー担当はパティシエのように焼いていますし、キャンディやグミ担当は原料を練ったりと、決まりきった仕事はありません。商品企画の流れも固定化されておらず、マーケティングから発想することもあれば、素材や生産設備からのアプローチもあります。
仕事のポリシーは?
言われたままではなく、必ず一工夫することを意識しています。また、商品開発はひとりではできません。自分の理想だけを追い求めるのではなく、周囲のメンバーがやりやすい製造方法やコミュニケーションを大切にしています。
カバヤ食品のいいところは?
社歴、年齢関係なくチャレンジできるところ。そしてチャレンジをサポートしてくれるメンバーがいるところです。入社1年目だとしても、アイデアがよければ開発を任せてくれますから。
どんな学生時代でしたか?
弓道をしながら、バイトでおみやげの配達をしながら、授業とゼミをこなすなど、今思えばよく両立できたなと(笑)。
趣味は?
今も地域のつながりで弓道をやっています。
学生へのメッセージを。
これまで興味がなかったことだとしても、やってみると面白いと思えることは多いです。自分のやりたい仕事だけを見るのはもったいない。少しだけ視野を広げてみてください。知らなかっただけで興味の持てる仕事に出会えるはずですから。